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久留米大学 内村学長 インタビューSpecial Interview

1.睡眠との出会い

― 内村先生が医師を志した経緯を教えてください

実は、祖父が寝たきりで体は不自由でしたが、私のことをとてもかわいがってくれました。その祖父の存在や勧めが医者を目指す最初のきっかけになったんです。 その中で手先が器用な方ではなかったことと、人の話を聞くのは好きだったこともあり、精神科が自分に合っていると感じ、精神医の道を選びました。


― 睡眠という分野に出会われたのは?

留学から戻ったときに、久留米大学で“日本初の睡眠クリニック”を立ち上げた教授と出会ったんです。精神疾患の多くには睡眠障害が伴うので、睡眠を学ぶことが精神医療の理解にも直結する。それで「これはやりがいのあるテーマだ」と思い、本格的に取り組むようになりました。


― 出会いが、使命になったということですね

今では“睡眠こそが人生の質を決める”と本気で思っています。

2.見過ごされがちな睡眠の課題

― 現代の働く世代には、どのような睡眠の課題があるとお感じでしょうか?

多くの日本人が、慢性的な睡眠不足に悩まされています。

特に40~50代の働き盛り世代は、仕事の責任増加に加え、家庭では子育てや介護を担うことも多く、知らず知らずのうちに睡眠時間を削っているケースが多いです。

また、加齢とともに睡眠の質も自然と低下するうえ、男性・女性それぞれに更年期の影響が加わり、ますます「深く眠れない」「途中で目が覚める」といった課題が生じやすくなります。

こうした日々の小さな睡眠不足が積み重なり、睡眠負債(夜間の睡眠が量・質ともに足りず、日中に疲労感や眠気を感じる状態)が蓄積し、心身のパフォーマンスや健康に影響を与えます。 睡眠の課題は無呼吸症候群のような具体的な疾患が原因である場合もありますが、それ以前に、単純な睡眠不足や質の低下が原因であることが多いです。


― 午後に眠くなるのは、誰でも経験があると思います。

人間は午後2時~4時頃に眠気のピークが来るようにできているんです。

これは昼食の有無に関わらず起こるもので、集中力や判断力も一時的に落ちやすい時間帯です。

更に日々の睡眠が不足し睡眠負債が蓄積された状態であれば、その眠気がより増し、仕事にも影響を与えます。ただ、多くの人がそれを“年齢や疲労のせい”と見過ごしがちです。

3.働く世代こそ、意識して「休む」こと大切な理由

― 睡眠が“足りていないサイン”にはどのようなものがありますか?

朝スッキリ目覚められない、午前中から強い眠気を感じる、倦怠感・疲れやすさを感じる、作業パフォーマンスの低下――こうしたサインが挙げられます。

これは”睡眠休養感”(ぐっすり寝た感覚)の不足を表しています。これが続くと、うつ病などのメンタル不調や生活習慣病、幸福感の低下にも繋がっていきます。


― 午後の眠気にはどんな対策がありますか?

短い仮眠を取ることで、脳がリフレッシュされて、そのあとの時間がぐっと生産的なものになります。

むしろ“眠気が来る前”に予防的に仮眠を取ることが大切です。必ず眠気の波は来るので、その前に仮眠を取ることでパフォーマンスが落ちることを予防する効果があります。

さらに、日中しっかり活動できることで、夜の眠りの質も自然とよくなる効果も期待できます。

4.良質な仮眠が、あなたを変える

― “意識して休息を取る場”が重要になるんですね?

たとえ数分でも、静かな空間で目を閉じてリラックスすることで、脳はしっかり休まります。大切なのは「眠れたか」ではなく、「脳と体に休息感があったかどうか」なんです。最初はなかなか仮眠をとることができなくても、目を閉じることからはじめてみましょう。習慣づけていると、「うとうと」できるようになってきます。


― RelaQサービスは30分単位でご利用いただけます。実際に“仮眠”として活用いただくのは15〜20分を想定しているのですが、それだけでも効果はあるのでしょうか?

十分あります。むしろ30分以上になると、ぐっすりとした深い眠りに入ってしまって“睡眠慣性(すいみんかんせい)“という状態になり、起きた後にボーッとぼんやりしてしまうことがあります。深くなく、浅い睡眠、いわゆる“うとうと”が、仮眠には一番いいんですよ。


― また調整可能な照明や空調、ソファの座り心地にもこだわり、出張や旅行の途中にある駅で気軽に“静けさに包まれる体験”を提供したいと考えています

それは大切な視点です。照明を落とすと眠りやすいですし。騒がしい場所では休もうにも休めない。駅は「仕事する場所」はあるけど、逆に「しっかり休む場所」っていうのはないですもんね。だから、わずかな時間でも“人に邪魔されない、誰にも見られない”環境があると、リフレッシュの質がまったく違ってきます。

5.睡眠を制する人が、人生を制する

― 最後に、働く現役世代の方に向けて、先生からメッセージをいただけますか?

夜の睡眠をちゃんと確保すること、それが健康の基本ですし、日中のパフォーマンスを上げることにもつながります。それに、人生100年と言われる現代で、睡眠を大切にしてきた人のほうが、長く元気で過ごせるというたくさんのデータが出ています。


でも、忙しくて夜に十分眠れないという人も、きっと多いと思います。そういうときは、無理せずお昼にちょっと仮眠を取ってみてください。短時間でも、睡眠の不足をカバーできますし、午後の集中力も変わってきます。


もちろん、理想は夜にしっかり眠ること。でも、それが難しいなら、“仮眠で補う”というのも、とても有効な方法です。


”睡眠を制する人が、人生を制する。”


人生を後悔しないためにも、日々の睡眠を、ぜひ大事にしていただきたいです。

編集後記

現代のビジネスパーソンが抱える“静かな疲れ”。

それは、誰にも気づかれないまま積み重なり、やがて心や体のパフォーマンスをじわじわと下げていきます。

「しっかり眠る」「意識的に休む」という行動は、健康管理を超えた“自分らしく働くための戦略”なのかもしれません。

短い時間でも、深くリフレッシュできる場所がある。

RelaQは、そんな新しい“休息の選択肢”を届けたいと思っています。


ご予約不要、スマホで即利用可能

博多駅直結・駅ナカで、仮眠という新習慣を


ちょっとだけ、静かな場所で休みたい。

次のアポイントまでに、頭をクリアにしたい。

その“ちょうどいい”タイミングが、あなたの1日を変えるかもしれません。


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